投稿日時 2012-06-05 12:23:17 投稿者 みなせまお このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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ペットショップ~深淵なるペットプレイ~ http://novel18.syosetu.com/n4074bd/ 注意:絵師さまご提供の挿絵。 昨日はご飯の時の食べ方教えたでしょ。覚えてる?」 「わん!」 「ちんちんも覚えてる?」 「わわん!」 「じゃあ、今日はお預けを覚えてね」 「くぅ~ん」 お腹が空いて死にそうだった。なんとか直ぐに食べさせて貰おうと甘えたが、男の子は容赦ない。 「おあずけ」 ちんちんの姿勢でずっと待つ。お腹の虫が鳴いても、 「我慢だよサランちゃん」 優しい言葉こそ掛けてはくれるが、なかなか許してはくれなかった。 「よし。お食べ」 と言われた時は、どんなに嬉しかっただろう。 私は丸見えになっているおまんこのこともお尻の穴のことも忘れて、あっと言う間に餌を平らげた。 名残惜しそうにお皿を舐めていると。 「ちゃんと綺麗に食べれたね。サランは賢いわんちゃんだ。じゃあ、ぼく今日はもう帰るよ」 犬のトイレを鎖の届く位置に置いて、私が待ってと吼える間も無く、男の子は帰って行った。 その日から毎日、男の子は夕方に餌を運んで来て、少しづつ犬の訓練をやって行くのが日課となり、 いつしか私は、男の子が来るのを待つようになった。 何日目だったろう。男の子がランドセルを背負って訪ねて来た。 「サランちゃん。給食の余りを貰ってきたよ」 (給食? いつから食べてないだろう) なんだか懐かしい味に、ふと、私が男の子の胸を見ると。 ―――――――― ○○小学校 3年5組 菊池士郎 ―――――――― と書かれた名札があった。 私の通っていた小学校。しかも私の居たクラス。でも、この子は知らない。 「どうしたのサランちゃん。あ、名札? 今度転校した学校のだよ」 男の子・菊池くんは、私が奴隷犬に売られなかったらクラスメイトになっていたはずの子だった。 このパンの味。道理で懐かしいはずだ。おかずのミートボールも知っている。 (みんな、どうしてるだろう) 菊池くんに、木村さんや杉浦さん。谷口さんたちのことを聞きたい。 でも私は奴隷犬だから、口を利くことは許されない。 いや、そうしたら友達に知られちゃう。 私が奴隷犬なんてものに為っちゃって、裸で鎖で繋がれて恥ずかしい訓練を受けているなんて。 「泣いてるの?」 菊池くんはハンカチを取り出して涙を拭いてくれる。 いつも丸めて突っ込んである草野くんのハンカチと違って、お日様の匂いがした。 |
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